ウェブ解析士・テクニカルディレクター深沢のITブログ

WACA認定ウェブ解析士です。テクニカルディレクターとしてWebサイトの新規・改善・技術提案を行ってます。技術も解析も兼ね備えた提案力が私のウリです。

指標だらけの「Googleアナリティクス」は何処を見れば良いか?「Googleアナリティクスの見方 ~ユーザー編~」

指標だらけの「Googleアナリティクス」は何処を見れば良いか?

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【全てのレポートを見る必要はない】

Google アナリティクスは非常に細かいサイトのアクセス解析を行ってくれます。ここまで項目が多いと、見るのも大変ですし、どういった意味があるのか?分からなく なってしまいます。しかし、通常のサイトであれば、その全てを見る必要は全くありませんし、大体、毎回見る部分は決まってきます。

では、何処を見れば良いのか?また、どの様に理解すれば良いのか?それを探っていきます。今回は「ユーザー編」です。

 

ユーザーの大まかな動きを把握する

先ずは、ユーザーの大まかな動きを把握しましょう。

Google アナリティクスのレポートに一番最初にアクセスすると、ユーザーサマリーが表示されます。その中の内訳は、「ユーザー」「ページビュー数」 「ページ/セッション」「平均セッション時間」「直帰率」「新規セッション率」と表示されているはずです。これは、全体のアクセスを司る指標と思ってください。このビューで特に見る指標は、「ユーザー」「ページビュー数」「直帰率」「新規セッション率」です。「平均セッション時間は見ないの?」等と思われるかもしれませんが、このユーザーのビューで表示される平均セッション時間は参考にしません。何故なら、「直帰したユーザー」のセッション時間を省いて計算が出来ない為です。直帰したユーザーのデータが含まれる指標は、切り離して考えるべきです。

■ユーザー

「ユーザー」の数が、1,000であれば、「大体1,000人の人が、設定した期間にサイトにアクセスしている」という理解で良いと思います。しかし、これ単体で見るべきではありません。上記で説明した、直帰したユーザーのデータが含まれる為です。その為、もう少し指標を追加し、計算しながら、「知りたい事実」を見ていく事にします。

■ページビュー数

「ページビュー数」を見れば、そのユーザーが実際に閲覧したページの数が出ています。「ページビュー数」が2,000だとしたら、「1,000人の人が、大体1人2ページ見ている」と解釈が出来るはずです。しかし、この指標も、「直帰率」の影響を受けます。もし、「直帰率」が50%だとしたら、「1,000人の内、半数が最初にアクセスしたページで帰ってしまった」という事になります。そうすると、ページビュー数の考え方も変わり、「1,000人の内、500人が最初にアクセスしたページで帰ってしまい、残りの500人の人が、1,500ページを閲覧し、1人あたり平均3ページを閲覧した」という事になります。このように、直帰したユーザーの数を引いて考えると、見えない事実が見えてくるはずです。

直帰率

直帰率」は、サイトに訪れて、そのページだけ見て直ぐに帰ってしまうユーザーの割合です。直帰率が「高い・低い」は、サイトのコンテンツやサイトの設計、広告による影響を大きく受けます。例えばLP型のサイトであれば、大体が1ページだけの構成の為、必然的に直帰率が上がります。また、AdWords等の広告を掲載していれば、様々なキーワードでアクセスが増える為、直帰率が上がります。ですので、直帰率の「高い・低い」は、一概に良い悪いとは言えません。もし、設定したキーワード通りに集客が出来ていない事によって引き起こされた直帰率の上昇や、サイトのコンテンツに魅力がない、サイトの設計に問題がある、等で離脱してしまっているのであれば、原因を詳しく探る必要があります。

■新規セッション率

「新規セッション率」が「50%」だとすれば、全体の半分がリピーターであると解釈が出来ます。しかし、新規セッションとリピーターについては、もう少し詳しく見ていく必要がありそうです。それは、後ほど詳しく紹介する「ユーザーの行動」で見ることにします。

 

ターゲットの地域

画面左側に「地域」という項目があります。この項目をクリックすると、更にメニューが展開し、その中に「地域」が再びあります。この地域では、ユーザーがどこからアクセスしているか、大体の場所を把握する事ができます。

地域の指標を開くと、初期状態では国別になっていますので、データのテーブルの上にある「プライマリディメンション」で「市区町村」に切り替えれば、日本の 何処の地域からのアクセスか?より詳細を見る事が出来ます。ここで得られるデータは、あくまでユーザーがアクセスした際に使用した回線に依存します。その 精度は余り高くありませんし、大体の地域しか把握できません。また、職場からなのか?自宅なのか?移動中なのか?まで細かく行動パターンに応じて分析する 事が出来ませんので、大体の目安と思ってください。

 

ユーザーの行動

ユーザーの行動を見ていきます。画面左側に「行動」という項目があります。この項目をクリックして展開すると、「新規とリピーター」というメニューがあります。期間内で、新規に訪れた人の数と、リピーターの数がひと目で分かります。

しかし、この指標の特徴は、累積データであるという事です。その期間に新規だったユーザーも、別の期間で見れば、リピーターになっているかもしれません。また、別の期間では、新規とリピーターの割合が変化しているかもしれません。

こういった累積的なデータは、その期間だけを見ても、意味合いが薄れてしまいます。その場合には、別の期間と比較して見る事が出来ます。もし、集計期間が1週間単位であれば、画面右上の集計期間が表示された日付の欄をクリックします。すると、集計期間を設定するカレンダーが表示されますので、「比較」というチェック・ボックスにチェックを入れます。すると、その下に、期間を入力するフォームがもう一つ表示されます。そのフォームに、比較対象とする先々週の日付を入力します。「適用」を押せば、先週のデータと先々週のデータを比較して見る事が出来ます。これで、新規とリピーターが期間毎に、どの様に推移し、どの様に変化するのか?を知る事ができます。

この様に同じデータであっても、期間を比較して見る事で、別の事実が見えて来ます。

 

ユーザーの環境

画面左側の「ユーザーの環境」の項目をクリックすると、展開したメニューの中に「ブラウザとOS」があります。具体的には、どのような端末でサイトにアクセスしているかが、分かるわけです。

表の上の「プライマリディメンション」を「オペレーティングシステム」に切り替えます。この指標で、デスクトップパソコンなら、Windowsなのか、 Macなのか?スマホタブレット含む)ならiPhoneiPad)なのか?Androidなのか?が大体分かるようになっています。もし、 Windowsが500、Androidが250、iOSが250であれば、全体のアクセス1,000の内、半分がデスクトップPCからのアクセス、半分が、スマホタブレット含む)からのアクセス、その内、iPhoneiPad)が250、Androidが250、という解釈になります。

スマホタブレットのより詳しい内訳を見る場合には、左側の「モバイル」の項目を展開し、サマリーやデバイスの指標から、見る事が出来ます。

 

ユーザーの項目だけでも、かなりの数の指標がありますが、通常、実際に使用する指標の数は限られています。サイトの特性に合わせ、普段使用する指標を決めてアクセス解析すれば、問題ないはずです。大切なのは「指標から、何を理解するか?」という事になるかと思います。

次回は「集客」を見ていきます。

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